海外駐在員って、TOEICやビジネス英語に出てくるような英語をマスターすればいいように思いがちですが、実は全く違います。
私自身、TOEICや語学留学を経て万全の状態で海外駐在したつもりでしたが、それでも不足を感じることが多く、実際に海外駐在して初めて何が本当に必要なのかに気づきました。
今回は、”英語が必須の海外駐在員”に必要な『海外駐在英語』を紹介します。
TOEICやビジネス英語だけでは不十分
海外駐在では、確かにTOEICに出てくるような英語も使います。メールやプレゼンテーションなどでです。しかし、それはほんのごく一部です。
実際に海外駐在を経験して感じたイメージがこちらです。
フランクな会話が大半
海外駐在員って、例えば普段は、
- 業務中でも同僚と雑談する
- 同僚と食事に出かけたりソーシャルイベントにも参加する
- 会社や部署、チームの催し物に参加する
そこでは、他愛のない話やジョークなど、フランクな会話が大半を占めます。
出張やワークショップの際は、オフィシャルなランチやディナーにも参加します。そのような場ではTOEICみたいなきれいなビジネス英語は使われないですし、周りは騒音だらけだし複数人が同時に会話することだってあります。
また、同僚たちの話は出身地の歴史や文化が大きく影響していますし、観ている映画やTV、ニュースも話題にあがります。グローバルな企業であれば、英語ネイティブの英語だけではなく、色んな国の英語があります。
専門的な知識・用語や組織課題を解決する力が必要
さらに、海外駐在員であれば、自分の職務に関連する専門的な英語も押さえておかなければならないですし、メンバーのマネジメントやプロジェクトリードも英語でこなしていかなければなりません。そしてそれらを的確に伝える力も必要になります。
つまり、入試やTOEIC対策で勉強する英語とはまた別の次元の英語が必要になってきます。
海外駐在英語とは
海外駐在員として、
英語が海外駐在業務の障害にならないだけの英語力
と定義しました。
海外駐在英語の基本
特に難しいことはなく、英語の本を読むことで基本を身につけることができます。
- プレゼンなど ▶︎ ビジネス書
- マネジメント ▶︎ 自己啓発書
- 専門 ▶︎ 技術書など
- 日常/一般 ▶︎ 児童書
の各項目で1冊以上、全体で数十冊読んでおけば網羅できます。
海外駐在英語の基本が身についていれば、英語が壁として立ちはだかることもなくなり、本来のミッションに専念できパフォーマンスを上げることができます。
児童書の威力
私自身が特に感じたのは、「児童書」の威力の凄まじさです。
児童書を読み進めていくと、同僚の英語ネイティブが使ってる単語に対して「あ、それこのあいだあの本に出てきた」という瞬間がよくあります。
日常/一般の会話で登場する英語のほとんどは、児童書で学ぶことができます。
児童書は海外駐在英語の基礎の基礎にあたる部分ですので、出来るだけ沢山読むことをお勧めします。
海外駐在英語の応用編
ただし、児童書にはInformalなスラングは出てきても、「汚い」英語はあまり出てきません。例えば、bullsh○tや○ss○leなどのいわゆるダーティー英語です。
これらの英語は、海外駐在英語の応用編として、現地に赴いた後に現地メンバーから少しずつ学んでいけばいいと思います。洋画や海外ドラマ、英語版の漫画からでも学べます。
海外駐在員こそ英語多読
英語多読を継続し且つ英語力を底上げするには「語彙力強化」が必要不可欠となってきます。また、進捗管理はモチベーションを維持するための重要な要素であると感じます。
本ブログを運営するKinoko Marketでは、英語多読を支援するたのWebサービス「Tadolog」を提供しています。「Tadolog」では多読の記録・分析および語彙トレによる語彙力向上が可能で、アカウント作成/ご利用は無料です。
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海外駐在英語におすすめの洋書
私自身が読んだ洋書を厳選して紹介します。
プレゼン ▶ ビジネス書
日本のプレゼンテーションは、スライドに情報を詰め込み、言葉で説明しなくても分かるスタイルをとります。それに対して、西洋のプレゼンテーションは、とにかくシンプルにスライドを作り、言葉で相手の心を動かすスタイルです。
お勧めは、
The Presentation Secrets of Steve Jobs: How to Be Insanely Great in Front of Any Audience
欧米諸国やその影響を受けた国へ海外駐在するのであれば、西洋スタイルの書籍を読むべきです。私はアメリカへ社会人留学した際にこの本を読みました。
マネジメント ▶ 自己啓発書
目的達成に向けて、自身のマインドを磨いたり、チームメンバーにいい影響を与えてプロジェクトを成功に導くためには、自己啓発書が最適です。
私のお勧めは、
The 7 Habits of Highly Effective People
説明不要の世界的なベストセラー本で、”Be Proactive”の考え方は私の職場のゼネラルマネージャーからもよく耳にします。絶対に読んでおくべき洋書の1つです。
チームメンバーやステークホルダーに影響を与えるには、自分自身が影響を受けたり感銘を受けたことやフレーズを、自分なりに実践して自分の言葉に落とし込んで使うべきです。にわか仕込みの試験英語やビジネス英語では、なかなか人の心には響かないです。
専門 ▶︎ 技術書など
私は、専門的な英語はネット上の記事や社内トレーニングで学んでいます。それを補足するために書籍も別途購入しています。
今現在はITサービスに興味があるので、ITIL Foundation 4のEnglish Editionを購入しました。
専門図書に関しては、既に日本語版で自己学習されている人も多いと思います。海外駐在を目指すのであればどれか1冊でもいいので、その英語版を読むことをお勧めします。
日常/一般 ▶︎ 児童書
児童書から本当に様々な英語を学ぶことができます。英語圏の物事の考え方、必要な語彙、教訓、歴史など、大人たちが子供たちに学んでほしい要素が詰まっています。
私が海外駐在英語で最も力を入れているのが、児童書での英語多読です。
海外駐在員として読むべき洋書はズバリ、
Harry Potter シリーズ全7巻です。
ハリーポッターを原書で読めるだけのレベルがあれば、英語が壁となって海外駐在業務を阻害することはなく、さらなる飛躍を遂げることができると思います。
NOTE: ハリーポッターに関しては、私はBook 3までをAudibleで読みました。Audibleでは楽しめましたが、原書を読むとなると、ボキャブラリーや構文読解力不足を痛感しました。もう少し簡単な児童書から出直しています。
最後に
- 海外駐在員はTOEICなどの試験英語やビジネス英語だけでは不十分
- 海外駐在英語の基本を押さえることでパフォーマンスを最大化
ということをお伝えしました。
海外駐在英語の基本を身につけるためには、英語多読が必要になってきます。本ブログでは英語多読記事を定期的に投稿しています。
私が感じた海外駐在員の英語力に関しては、こちらの記事にまとめています。
それでは今日もよい一日を!
Veil Spaß!
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